このスケジュールを生み出した原因は監督です / SHIROBAKO Advent Calendar 2016

この記事は SHIROBAKO Advent Calendar 2016 22日目の記事です。 10日目も担当させていただいてますので、よろしければこちらもどうぞ。

この記事を公開した12/22、SHIROBAKOの世界では杉江さんがみゃーもりに対して、給湯室でお礼を言っているあたりでしょうか。最終話が納品の34日前に絵コンテが決まり、それから5週間後の12月24日無事に納品。非常に痺れるスケジュールとなっています。”誰も望んでいない”のに、このスケジュールを生み出した原因は監督です。監督のエンジンのかかりが非常に悪すぎます!同じように万策がつきかけた、第三飛行少女隊の進行とは違います。

そんな監督のせいで制作期間がほぼないなかできあがった絵コンテは、シン・ゴジラの総監督風な方に「相変わらず無茶しているなぁ」と言わせる内容となっています。タイトなスケジュールにも関わらずに生まれた絵コンテですよ!良い作品を作り出す以前に、アサインだけでどんだけ頭下げなきゃいけないのか!自分が進行だったら寝込んでしまいますよ!!と…

そんな状況の中、救世主として杉江さんが原画を担当し、感動の最終話が放送されるわけです。
こんなきれいな逆転劇を現実世界でも味わいたいYO!!

さて、エンタメコンテンツに携わる人であれば、コンテンツを通じて人の心を動かしたいと思い、それに向かって最後まで粘り、プロとして全力を尽くすものです。ただ、今回はクオリティアップのために粘るといった状況ではなく、えくそだすの評判をフックに次の作品へと繋げていくナベPも、放送を優先すべく絵コンテ変更を監督に提案をするような状況です。プロデューサーとしてこれがどんだけツラいことか…

だからといって、監督をミンチにしたい、とか、そんなこと思いません。佳境は佳境でいいもんです。こんな佳境を迎えた結果、追い込まれたからこその杉江さんの登場、そして、みゃーもりも頭角を現しました。自分も若かりし修羅場のおかげで今があります。

納品が間に合わない!サーバーが止まる!!発注依頼をことごとく断られる!!!

杉江さんのような救世主がまだ見つかっていない。
そんな状況下の12月を、SHIROBAKOを見るたびに自分の感覚が原点回帰するのでした。
ありがとう修羅場。あのとき万策つきたけど、今も元気に仕事しています。
それでは、みなさま良いクリスマスを。

最後に、SHIROBAKO Advent Calendarを作られた、こにふぁーさん (@konifar )。ありがとうございました!

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