良くも悪くもブレイクの熱量ってすごいですね。
炎上燃料になってしまったコンテンツ
2016年の話です。ネット内の炎上に巻き込まれ、自分が作っていたコンテンツが炎上の影響をモロに受けました。クラウド化が進んできているものの、今でもトラフィックが瞬間的に集中すると環境によっては閲覧不可になることもあります。
そんな炎上ですが、大規模サービスを使っていたこともあり、全てのトラフィックを受けきることができました。趣味で作っていたもので、守秘義務等の縛りがありませんので、せっかくなので、どのくらいのトラフィックが発生したのかを振り返ってみました。
※炎上ネタに関しては伏せさせていただきます。
※なお、炎上元は暴力的だったり誹謗中傷人格否定の類ではございません。
ニュースだけでは消化不良だったユーザーが一斉にググった
まずは、炎上のキッカケとなる団体からのニュースリリースが出て、バイラル系のニュースメディアが炎上のきっかけとなるニュースを拡散します。それに対して、ネットユーザーの一部が、そのニュースに対して疑問や苦言をツイッターやはてぶなどで反応しました。これだけであれば、ニュースサイトやSNSで完結します。
しかし、この炎上のネタ元の認知度が低かったので、そもそも「これはなんだ?」というネットユーザーが一斉にググりました。この時の検索ワード1位にいたのが、自分が作っていたコンテンツというわけです。
このグラフはGoogleトレンドのグラフです。炎上したときが100だとすると、他の時期はほぼ0です。1週間以内のできごとでした。なんと清々しいグラフでしょうか。
炎上中のトラフィックは通常時の730倍
炎上中はページ更新するたびにアクセスカウンター(ここではグーグルアナリティクスを使ってない)が3桁ぐらい上がっていきました。それでできあがったのが、1週間で約18万PVです。ちなみに、このコンテンツは炎上前も月間数千PVありました。下地が多少なりあり、かつ、認知の伸びしろがものすごくあったことも炎上の燃料になった要因と言えます。ページビュー数のグラフもこのような清々しい形です。検索→拡散→拡散・・・というトラフィックが止まらない状況でした。
炎上後は炎上前のトラフィックの水準よりも低くなった
今回のケースでは、炎上ネタとなったところがすぐに鎮める方向でリアクションをとったため、数日でアクセスが落ち着きました。炎上時には通常時の730倍ものトラフィックが集中していましたが、炎上後のトラフィックは炎上前よりも悪化しました。考えられる要因は
- みんな知っている状況になった
- 大手ニュースサイトやまとめサイトなど競合が乱立した
自分が作っていたコンテンツは、その炎上ネタになった物を知らない人向けに作り、それを面白がって拡散してもらうような狙いで作っていました。みんな知ってしまえば、検索されることはありませんし、拡散されることはありません。
さらに、自分が作ったコンテンツでは炎上の原因となることに一切触れていない作りだったこともあり、炎上の原因を知りたい検索ユーザーにはお答えできません。
ただでさえ、検索ボリュームが減ったうえに、炎上ニュースをフックにしたコンテンツが大手ニュースサイトやまとめサイトに乱立しました。ユーザーの検索ニーズにあったコンテンツの影響で、検索順位が相対的に下がります。
ネット系の炎上マーケティングは瞬間的に注目を集めるのがゴールであれば成立しますが、中長期的にはマイナスの方が大きいのがよくわかります。飽きられて、悪い印象だけ残りますからね。ここで、間違えちゃいけないのは、賛否両論の議論を生むムーブメントと、今回のような炎上は全く別物ということです。炎上は起こさず、時には起こせよはムーブメントです。