ご無沙汰しております。あおきまです。突然ですが私はプロレスが好きです。総合格闘技も好きですが、プロレス特有のエンタメ展開がとにかく好きです。
プロレスはヤラセなんてこと言われますが、そんな野暮なこと言わないでください。たしかに、プロレスには筋書きや段取り等の隠語である「ブック」「アングル」という言葉があります。
このように、ある程度の展開は決まっているように感じますが、選手だって全員甘んじて筋書きを受け入れるわけではありません。みんなスターになりたいんです。ブック破りだってあります。
そうはいっても、ある程度の筋書きがあるからこそのストーリー性が生まれるわけでして、総合格闘技やボクシングといったものに、それらを求めることはできません。もちろん、因縁の対決は総合格闘技やボクシングでも生まれますが、たいがいは”普通”の真剣勝負が行われます。より競技性が高いといったところでしょうか。プロレスは同じ格闘技のスポーツですが競技性よりも、エンタテインメント性が高いのです。
そんなプロレスですが、私がハマったきっかけは、当時、新日本プロレスで活躍していたケンドー・カシン選手の「飛びつき腕ひしぎ逆十字固め」を見たことです。
現在アカデミック領域で活躍中のケンドー・カシン
技の美しさに惚れ込みました。大柄な選手よりも小柄で俊敏性のある選手(いわゆるジュニア級の選手)に関心を持つようになりました。
なお、このように関節技の美しさからハマったため、総合格闘技ブーム時にもすんなり受け入れることができました。PRIDE全盛期はすごかったですよね。ちなみに、PRIDE文脈も辿ればプロレスから派生した文脈だったりします。高田さんも桜庭さんも元はプロレスラーですからね。
文脈なんて言葉を書きましたが、このような筋書きや文脈はプロレス団体が立ち上げられたときから、脈々と続いています。1953年に力道山が日本プロレスを立ち上げ、ジャイアント馬場の全日本プロレス、アントニオ猪木の新日本プロレスと続き2018年の現代までずっと続いています。
これだけの筋書きや文脈を多くのファンが見ている状態で、60年以上もの間行われているわけで、プロレスを語れる人が数多くいらっしゃいます。
くりーむしちゅー 有田さんによるプロレスのストーリーテラーぶりが凄い
プロレス好きとして有名な、くりーむしちゅー有田さんがMCをやっている「有田と週刊プロレスと」は、日本のプロレス史を面白く網羅的に紹介してくれる、最近もっとも好きなプロレス語りコンテンツです。このコンテンツはAmazonプライムビデオで配信されており、プロレス知識が全くない人でも、充分に楽しめる内容です。
ちなみに、週刊プロレスの誌面写真は出てくるのものの、プロレスの映像は出てきません。教養番組的な比較的地味な番組構成なのですが、それでもカスタマーレビューは高く、一気見を飽きることなくすることができます。
私はゲストが3〜4回分で交代していくので、その区切りで見るようにしていました。
番組の流れはゲスト(芸人さんが多い)とMCの有田さん、倉持明日香さんの3人がオフ状態のトークをしているところから始まります。有田さんに1冊の週刊プロレスが渡され、表紙をもとに当時のエピソード
をゲストへの講義風にしていきます。最後にプロレスから学ぶ人生の教訓を教わって1回分が終了となります。
とにかく有田さんの知識量が豊富で、1枚の表紙だけで3回分(約90分)使ったこともあります。
プロレスに少しでも興味関心を持ち始めたらぜひとも見てほしいコンテンツです。
なお、三沢選手と天龍選手の因縁の戦いの解説回(有田と週刊プロレスと シーズン1 エピソード24)で、因縁の戦いとなるまでのエピソードを紹介した後に有田さんがおっしゃった言葉があります。
巡り巡ってあとで繋がっていく。それが面白い。
プロレスは日本史の戦国時代のようにプロレス界の主役を目指して覇権争いがずっと行われています。日本史の好きな武将を語れるのと同じように、プロレスも好きな選手を語れるようになるものです。