この記事は SHIROBAKO Advent Calendar 2016 10日目の記事です。
SHIROBAKOをリアルタイムで視聴していた頃、私は平岡に感情移入をしていました。平岡が闇落ちしていった経緯とか聞いてしまうと、タローじゃなくても「大ちゃんは悪くないよ!」って言いたくなります。当時のWeb制作現場もいろいろとありまして…
と、平岡も好きなんですが、今の仕事の立場的にはナベPに近くなりました。改めまして”ナベP”こと渡辺隼はこんな人です。
出典：キャラクター｜TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト
ちなみに、ラインプロデューサーの仕事内容はSHIROBAKO公式サイトでは以下のように解説されています。
ラインP・・・ラインプロデューサーの略。制作現場の責任者。主に作品のスタッフィング、スケジュール、予算管理を行う人。
ナベPといえば…
ナベPといえば、雀荘に足しげく通い、就業時間中も雀荘にいるので遊んでいるようなイメージが強いですが、出版社の夜鷹書房イチオシのマンガ「第三飛行少女隊」のアニメ化を獲得する手腕をもっています。「えくそだす」制作中は会社に来ているシーンが少なかったものの、「第三飛行少女隊」制作時にはデスク1本目のみゃーもりを親身になって支えています。
さらに、2年目のデスクに対して、絶対キャパオーバーするだろうという、アニメ制作に向けて事前準備に必要なことを伝える鬼畜っぷりを持ちつつ、締切が間に合わないと判断して監督に折れることを促すと冷徹（冷静）さ。一方、スマートな風貌からは想像できない熱い心をもっており、筋が通らない仕事の進め方に対しては、後輩に対してはときには厳しく指導し、取引先相手には体を張りながら業務を遂行していきます。接待麻雀のテクニックだけではなありません。ナベPは。
オリジナルTVアニメ『SHIROBAKO』第14話 予告映像 – YouTubeより
一方、ナベPの仕事ぶりに異を唱える方もいます。実はムサニで一番ヤバいのはナベPだという指摘も一応は理解できます。自分がみゃーもりの立場だったら、あの、麻雀ばかりの丸投げPをミンチにしたいと思っていることでしょう。
プロデューサーというしごと
リアルタイムでSHIROBAKOを視聴していたときは「ナベPいいとこだけズルい」と思ってました。
今は、ちょっとナベPを見る目が変わってきました（BL的な意味ではない）。ずっと自分がやってきた仕事は制作デスクのような仕事でした。プロデューサーはデスク含めて俯瞰してプロジェクトをみていく必要があるので、プレイヤーになってしまうと視野が狭くなってしまいます。だからこそ、第三飛行少女隊序盤の制作はデスクが交代したばかりでナベPもプレイヤーとしても一部動いていた感もあり、ドタバタしたスタートだったんだと思います。
後半はみゃーもりの成長に加え、制作進行陣が増えたこともあり社内は円滑に制作が回っていたと思います。スタッフ間のハブって大事。
なにより、ナベPスゴイと思わされるのが、トラブル続きだった第三飛行少女隊の裏でしっかりと木下監督オリジナル企画「限界集落過疎娘」を練っているところです。自ら手持ちでテレビ局に納品までするぐらいのギリギリ進行の中、ちゃんと自分の業務領域はしっかりこなす。プロデューサーってこうでした。目の前の業務に追われつつ、私もしっかり「次の売り上げのことを考えないと」と感じた次第です。これは、みゃーもりには今はできないナベPの仕事ですから…
TVアニメ『SHIROBAKO』 C87公開PV – YouTubeより
ナベPはどうやって「えくそだす」の元請けを獲得したのか
SHIROBAKO劇中では語られていませんが、ストーリーで気になることがあります。それは、第三飛行少女隊はえくそだすの評判や、出版社希望の枠などをフックにアニメ化を獲得したと思いますが、7年振りの元請け作品をどうやって獲得したのか気になって仕方ないです。現実世界でアニメのエンドロールを見ていると、SHIROBAKOを制作しているP.A.WORKSをはじめ、どのクールも制作会社はほぼほぼ同じ顔ぶれに見えてきます。アニメ業界の人間ではないので想像に過ぎませんが、グロスという立場からこのように元請けのレイヤーに上がるのって、とても大変なことだと思います。7年振りの元請け作品ですよ。ナベP、頑張ったんですね…
業界違えど、そんなナベPの頑張りに触発されつつ、来年も仕事を頑張っていこうと思った次第。まずは雀荘で打ち合わせができるような働き方を目指すところから始めよう。雀荘ってPC持ち込みOKだったかな…
